【荘厳】真冬の宮島としまなみ街道

いつも通り6時30分には自然と目が覚める．年齢を重ね目覚まし時計を使わなくても起きられるようになってきた．若い頃のように深酒や夜更かしもしないので起床時には頭はクリアだ．

冬なので外はまだ暗い．感覚を頼りに部屋を抜け出し朝の温泉を満喫する．早朝なので人はまばらだ．ゆっくり露天風呂にもつかる．暖かいお風呂を浴び，頭は完全に覚醒する．

朝食会場に向かい，今日1日動くためのエネルギーの補給を行う．錦帯橋から徒歩3分のホテル．朝食会場からも朝の錦帯橋を見渡す事ができる．

名残惜しいが次の目的地に向かう．本日は世界遺産・宮島の観光だ．岩国から宮島まではおよそ1時間の行程だ．雨予報だったが良い方向に外れてくれた．快適なドライブをする．

日曜日だったが，冬期で連休も絡んでいないので混雑していない．駐車場も楽に見つけることができた．宮島へのフェリーは10分ほどの間隔で出ている．切符を買おうとしたが，なんとSuicaで電車のように乗ることができた．以前訪れたのは10年ほど前だが，そのときとシステムが変わっているようだった．

フェリーの乗船時間も10分ほどだ．乗船すると間もなく厳島神社の海中鳥居が見えてくる．テレ端105mmを使用し記念撮影．

宮島には10年越しの再訪である．何度来ても素晴らしい建築物だと感じる．今回は鳥居の朱色を塗り直したばかりなのか，非常に綺麗な色を見る事ができた．

ランチはあなご飯にしようと思っていたが，広島と言えば「カキ」．カキが気になって仕方なくなり牡蠣飯に変更した．

今回の旅行ではワイドもポートレートもしたいなと思っていたので，守備範囲の広いズームレンズが欲しくなりEF24-105mmF4L is usmを新たに購入して携行した．入手したのは旧型だ．新型は重く大きくなるのでフットワークが悪くなると判断し旧型を選んだ．11cmほどの長さで700ｇ未満の重量だ．カメラ本体が900gほどありレンズをつけると1.5kgを超えるので重いには重い．

絞りはF4通しであり，明るさが心配だったが全く問題ない．ボケないのではないかと思っていたが，テレ端をうまく使ってあげれば綺麗なボケを作る事もできる．出てくる絵はとても美しい．テレ端ならばそれなりに寄る事もできる．オートフォーカスも速い．古いレンズなので値段もこなれており6万円ほどでキレイな商品を手に入れることができた．

最近の製品は高品質になっている分，どんどん庶民の手の届かない価格帯になってきている様に感じる．ミラーレス用のRF Lレンズなどは目玉が飛び出るような価格である．正直アマチュアの僕にとっては旧型でも新型でも違いは分からないと思う．値段も安く入手できるし一昔前ならば高品質と言われていたレンズだ．正直十分な性能と思うので，旧型のレンズをいろいろ購入してみて楽しむのもいいかもしれない．

レフ機を使うようになって必然的にファインダーを覗くようになった．すると写真を撮るのが以前に増して楽しくなった．
ミラーレス機を使っていた時もファインダー撮影はしていたがファインダーには設定された露出が映るので最終的な写真をイメージできてしまう．しかしレフ機では撮ってみるまで分からない．分からないからワクワクする．それが楽しさに繋がっているのだろう．
それにレフ機ではファインダーで見ている景色が実際の景色なのもいいと思う．ミラーレスでは液晶画面を見ているのでやっぱり実際の景色を見ているのとは違う．端的に表現すると実物を見ているのか，テレビで綺麗な映像を見ているかの違いかな．

実際の景色を楽しみながら写真の画角を決め，露出を決めていく．そしてシャッターボタンを押し視界を切り取る．シャッターが下りるショックと音もレフ機の魅力だと感じる．最高に気持ちがいい．

時代遅れなのは分かっているが，これまで使ってきたカメラ達よりも写真を撮るという行為をうんと楽しめている感じがする．後から写真を見直しても時間をかけて撮っている分，「あの時はあんな事があったな」と記憶がよみがえってくる．行ったことがある場所も今のカメラを持って再訪してみたいなと感じる．

宮島を後にして尾道に移動する．僕は内地にいた頃，ロードバイクを趣味にしていた．今でもロードバイクでの自転車通勤を続けている．サイクリストの聖地と言われる場所が尾道にある．しまなみ街道だ．いつかは走ってみたいと思っていた場所．沖縄に移住し行く機会はしばらくないかなと思っていたが，意外と早くそのときがやってきた．