現在は便利な時代だ.色々な物の性能が向上しただけでなく,自動=オートでできることが多くなった.そういった技術のおかげで現代人は物を大量に生産できるようになった.一般家庭では機械に仕事を任せることができるようになり,人は一部の仕事から解放された.洗濯機や掃除機,炊飯器,食洗機,エアコンなどたくさんの物が日々僕らの生活を助けてくれている.

僕はオートになっていることの中には楽しみも隠れているんじゃないかと考えている.普通はオートで機械がやっていることを,敢えて自分でマニュアルで行う.機械がやっていたら感じる事ができないところに楽しみを見いだすことができる.

楽しいと思ったことの一つが車の運転だ.ご存じの通り車を動かすミッション形式にはオートマチック(オートマ)とマニュアルがある.オートマはアクセルを踏んでいれば機械が自動でギアの調整を行い変速される.ドライバーは状況判断やハンドル操作に集中できて楽だと思う.

今や日本にある車のうち99%はオートマ車ではないだろうか.レンタカーを借りてもマニュアル車に出会う事はない(一部の特殊なレンタカー屋さんで車種を指定した場合にはある).

だが機械がやっている『変速を行う』という部分にマニュアルの楽しさがある.アクセルを踏んでクラッチをつないでスピードを上げる.クラッチを踏んでギアを変更しギアをつなぐ.この繰り返しで操作を行う.車の流れでスピードが落ちたときにはギアを下げないと行けない.オートマだとギア操作は機械が勝手にやってくれるので,この操作が煩わしいと思う人も多いだろう.マニュアル車の場合はこの操作を省略することができないので,どんな疲れていてもどんなに体調が悪くても車を動かすためには操作が必要だ.

最初は面倒だと思うが,慣れてくると体が勝手に操作するので煩わしさはなくなる.それにエンジン側とタイヤ側の回転数があった時にギアが繋がる瞬間は本当に気持ちが良い.高い回転数であればさらに楽しい.

最初はうまくできなくても練習すればできるようになってくる.自分の成長を感じる事もができるのも楽しさの一つだ.今の車には10年も乗っているが,いまだに車の動きがギクシャクすることは多々ある.今日は車との調和が悪いなと感じる事もある.だからこそ変速が上手く決まった時には今でも楽しいと感じる.

一昔前にはオートマチックの性能が悪かったので,マニュアル車の方が燃費もよかったし,余計な機能がない分壊れにくく,車体が軽量といったメリットがあった.だがそれは昔の話でありオートフォーカスの性能が劇的に向上しており,燃費でも速さでもマニュアル車がオートマチック車に勝つことはできない.カーボンニュートラルが善とされる時代において今後マニュアル車が主流になることはないし,今後は乗ることができなくなるだろう.今のうちにマニュアル車に乗り車の運転・操作という楽しさを味わっていきたい.